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北東北発 気象予報士&防災士によるブログ。忘れたころに、たま~に更新してます


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20070917秋田県北部の水害 #1 避難準備情報

避難準備(要援護者避難)情報とは、2004年の大規模な風水害で、高齢者など災害時要援護者に多くの犠牲者があったことを踏まえて、2005年に国がガイドラインを作成して新たに設けたものです。避難勧告や避難指示に先立って、市町村から発令される情報です。

災害時要援護者には、寝たきりの人、病症者、乳幼児、日本語の理解が十分でない外国人などが含まれます。

これらの人たちは行政機関から避難勧告を受取りにくかったり、避難を開始しても移動に時間がかかったりするため、避難支援についてこれまで課題となってきました。

2005年の水害では、長岡市や三条市で、避難勧告に先立って、住民に対して避難準備情報が発令され、迅速に避難体制をしくことができていたようです。

さて、今回の秋田県北部の災害時は、この情報は出ていたでしょうか?

残念ながら、新聞報道を見る限りでは、全く見当たりません。


なぜ、避難準備情報が発令されていなかったのか、理解に苦しみます。

いざ、勧告や指示が出る前に、準備情報があれば、要援護者ではなくとも、持ち出し物の準備や心の準備ができるのに・・・・・・。

新聞記事によると、被災者からは、もっと早く避難情報が欲しかったなどという声があがっているそうです。

大館市の場合、避難勧告の周知は、広報車が避難勧告地区をまわって伝えていたそうです。
それ以外の情報周知は、マスコミを介したものがありますが、休日のテレビはローカルニュース枠はほとんどないですし、津波情報のように画面のはじに長時間表示されているわけでもありません。 結局は、翌朝、地元紙を開いてみて、事態の深刻さを知らされるという人が多かったようです。

私は、17日夕方から、「いつ避難準備情報が発令されるのか?」、「いつ避難勧告が出るのか?」と、相当やきもきしていたのですが、テレビは普通どおりの番組を流しているし、市のHPでは全く状況の説明、避難情報の広報がないし、結局は翌日の新聞を見て、被害の概要や勧告がでていたことがわかるという始末でした。

市のHPなどに、避難勧告や避難場所、被災状況、公的機関はどう対処しているかなどの情報が掲載されていれば、正確な情報があるがゆえに、一般住民は、不安感を払拭することができたと思いますが、秋田県北被災4市町で、今回、それを実行していたのは、鹿角市と北秋田市だけでした。 他市は、不特定多数への情報提供はありませんでした。
そのため、仕事や外出などで自宅から離れていた人の場合、自宅に避難勧告がでていることも冠水していることも知らず、帰宅してみて、はじめて、とんでもない惨状を目の当たりにすることになった人もいたようです。

また、テレビなどでは、重要な避難情報などは、津波注意報の時と同じように、テロップは常時出しっぱなしにしておくべきだと思います。一瞬だけ流れても、たまたまその時にテレビの前にいた人にしかわかりませんから。
by yt-otenki | 2007-09-28 23:59 | 防災